あらゆるものは、「本当の価値」に回帰する。

 

「回帰」という言葉が、最近好きです。

人も物も、出来事も。
世の中のあらゆるものにはリズムがあって、良い時もあれば、悪い時もあると思います。

 

仮に自分の力を数値化できるとして、その力が100だったとします。
力が100だったとしても、いつもその100が出せるわけではありません。

体調が悪かったから80しか出せなかったり、気分が乗っていたから120出せてしまったり。
その出来にはバラつきがあると思います。

 

こう考えると、毎日が微妙な環境の変化によって、100の力を綺麗にちょうど100出せる時の方が少ないかもしれません。

日々、95だったり105だったり、50だったり150だったり。
バラバラとざっくりとした日々を積み重ねているのでしょう。

 

また、このリズムは、何も日毎といった短期でのサイクルとは限りません。
もしくは、月単位、はたまた年単位といった長いスパンでのリズムもきっとあるはずです。

2011年~2012年は80だった。
2013年~2015年は120だった。
2016年~2018年は150だった。

日々細かいリズムを刻みながら生活をしていくと同時に、このような形でとても長期的なリズムの中でも生きているのだと思います。

 

サッカーに例えてみましょう。
イタリアのセリエAは、一昔前は世界のトップリーグでした。
それが今では、ユベントスの事件もあって、今ではむしろドイツ、フランスに次ぐ5番目のリーグにまで落ちてきてしまっています。
その間に、スペインのリーガが世界トップとして君臨してきましたね。

しかし、そのスペインから、クリスティアーノ・ロナウドがセリエAのユヴェントスに移籍をしました。
これは、セリエAの悪い周期の終わりのようにも感じます。

反対に、しばらくメッシ、ロナウド依存で次世代スターが育っていないスペインリーグの力が弱まり、セリエAが力を取り戻す流れを感じます。

 

このようにバラつきのある日々の中で生きていると、本当の力というのはとても見えにくいです。
良い時にはそれが普通に感じますし、悪い時にはそれを普通に感じてしまいます。

特に長期的なリズムの中にいると、人は本当の力を見誤りがちだと思います。

 

ただ、良い時も悪い時も一定のリズムを経験する「量」が蓄積してくると、このように俯瞰的にサイクルを感じることができる点が、年の功だと思います。

そして、このような年の功で感じる間違いのないこと。
それが、この世のありとあらゆるモノは、その「本当の価値」に回帰するということです。

 

人の力だったり、モチベーションだったり、モノの値段だったり、降雨量だったり。

日々、月々、年々、バラつきのある日々を過ごしていても、最終的には本質である「本当の価値」に帰ってくるのです。

 

120の日々を過ごしていても、150の日々を過ごしていても、50の日々を過ごしていても。
自分の本当の価値が100なのであれば、時間とともにそのバラつきは100に向かって落ち着いてくるのです。

自分の今置かれている環境は、恐らく実際の価値である100であることはまずないと思います。
常に、実際よりも高かったり低かったり、ぶれているのだと思います。

だからこそ、今の自分の力は、実際のものとは違うブレたものだということを把握することは大切だと思います。

 

ただ、今の自分が上下どちらかにブレていると考えると、ここで考えることがあります。
果たして今の自分は、上にブレているのか、下にブレているのか、どちらなのでしょう。
これは、考えてもわかりません。

自分だけが自分のことを理解している側面もある一方で、自分のことは自分が一番わからないからです。
自分がずっぷりその環境にいる時点で、上ブレていてもそれが普通だと思ってしまうし、下にブレていてもそれが普通と思ってしまうからです。

 

しかし、これについては、私は一つの意見を持っています。
それは、とりあえず、自分を低く見積もっていている分には困ることはない、ということです。

成功する人と、燻ってしまう人。
境界線を100%正確な線を引くことはできません。
しかし、成功から遠ざかる人の傾向として、上にブレている時を普通だと思い、普通または下にブレているときは「自分は今は悪い時だ」と思ってしまう人です。

 

冷静になって考えてみれば、「自分がうまくいっているな」と思っている時に、「いやいや、今は良いリズムだからそうなだけで、これに油断するとやばいぞ」と考えて損をすることはありません。

また、実際に100を下回っていなくても、少し流れが悪くなってきたときに、「自分の力なんてこんなもんだ。心を入れ替えて頑張ろう」と思うことで損をすることもありません。

 

反対に、100を下回っているときに「今は悪い流れなだけだ。いつかは戻るだろう」と待つことに、良いことは一つもありません。

今のリズムを低く見積もって損をすることなど何一つないということに気づけば、このリズム及びサイクルを味方につけることができると思います。

 

悪い時を「普通」にしてしまえば良いのです。
そうすることができれば、「悪いリズム」をむしろ自分の成長のための味方にすることができるのです。
反対に、良いリズムに慣れてしまうことは、せっかくの良いリズムを敵に回してしまうことでもあります。

 

何がどうあれ、世の中のすべてのことは、「本当な価値」に回帰します。

自分が自分のことを優れていると思っていても、こんなもんじゃない!と思っていても。
人は「これまで行ってきた積み重ね」以上の結果を得ることはできません。
今置かれている環境は、自分かこれまでしてきた結果、嘘なんて何一つない、剥き出しの結果そのままです。

 

いつかは、これまで行ってきた本当の価値に「回帰した自分」と向き合わなくてはいけないタイミングが来ます。

大切なことは、そんな残酷な「回帰した自分」と向き合う時。
それを受け入れることです。

 

「こんなのは自分じゃない!」

そう逃げた時点で、人生の往路は終了。
成長は止まり、復路。即ち下降人生の始まりだと思います。

 

人は、良いことと向き合いたくなり、悪いことから目を逸らしたくなる本能的な性質があると思います。
でもそれは、生命的には損な本能であると思います。

どこかのタイミングで、「本当の価値」に回帰した自分と向き合わなくてはならない瞬間。
その時に本当の自分と向き合えるか、逃げるか。

とても大切なことであり、それが次の一歩の行く先を決めるのだと思います。

 

今、目の前にある自分の環境は、どんな環境でしょうか。

 

もし、自分にとって好ましい環境であれば、それは本当の価値以上に調子のいい時なのかもしれません。

もし、苦しい時なのだとすれば、それが自分がこれまで積み重ねてきたことの結果である「本当の価値」の自分なのです。

 

自分を高く見積もらず、低く見積もり。

本当の価値に「回帰した自分」と、向き合いましょう。

 

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